日本版「ワーキングプア」

週刊東洋経済、2006年9月16日号の特集 日本版 働いても貧しい人たち「ワーキングプア

私は、工場などの生産ラインで働いた経験がなにので、本特集は実態を知るにはいい勉強になりました。

結論:『健全な請負事業が今後の日本の製造業を発展させる。このまま請負問題を放置すれば製造業は現場から弱体化する。』、と言う事だと思いましたね。

いろいろな事が記載されていましたが、以下のことが私には特に身近に感じました。

・アジアや国内他県と競い巨額の補助金でシャープの工場誘致を勝ち取った三重県亀山市。だが、「地方の勝者」が手に入れたのは、明日なき低賃金労働者たちの苦悩だった。
   =>この話、各地方で進めている自動車部品や電気関連などほとんどの分野で同じようなことが言えるのでは、という事ですね。本記事ではシャープの亀山工場を例に述べているに過ぎない。

・日本人若者の使い捨て。高卒の就職率が上がった、と言っても実態が伴っていない、ということになりますね。
    =>この記事はショックでもあります。

・メーカから見た「安い賃金・簡単に調整可能な労働力」、という短絡思考からの不健全な請負事業の成り立ち。

なお、ホンダやスズキなどが進めている健全な請負事業に向けた具体的なアクションの記事もあり、ちょっとホットするところもあります。しかし、これは一部でしかない、というのが気になりますね。