仰臥漫録

岩波書店
正岡 子規

毎日の食べる・寝る・排泄の記録をベースに綴られる日記の中に正岡子規の尋常でない気魄を強く感じる作品です。どこまでも写実的に描写する世界の中の1つに死にゆく自分自身が含まれています。

子規庵を訪れた際、僕は、今も残る正岡子規がよく食べた芋坂団子を食べました。その芋坂団子の文字が日記に現れたとき、その病室が生々しく感じたような気がしました。そこには、子規の包帯や排泄物を処理する32歳になる妹の律や子規が食べたいものを買いに行く 58歳の母親、八重が、そして子規を取り巻く友人たちが居ます。

そういえば、“我輩は猫である”には、安くて美味しい団子として紹介されています。

また、芋坂の団子を食べたくなりました。