経済物理学の発見

2004
光文社
高安 秀樹

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334032672/mixi02-22/


面白く読ませてもらいました。

複雑系の捉え方を経済学に適用してみた、という話です。従って中身は経済的な実データを分析すればそこにはべき乗分布、フラクタル、カオス、スケールフリーネットワークの特質が見られる、ということです。

従来の経済学(経済学に限った話ではありませんが)はポアソン分布で代表されるような95%程度の一般的なデータに着もして分析してきたが、そこには問題がありますよ、非線形なものの見方が重要である、との指摘です。そうでないと実態を見逃すことになる、との指摘と筆者の提案が本書にはあります。

科学的な見方を経済学でもする必要性を説いている訳です。

物理学的ものの見方が如何に重要かを指摘している、という点で本書を高く評価できると思います。