草枕

漱石の作品を読み始めたら止まらなくなりました(笑)

青空文庫を利用してちょっとした時間に漱石を読める環境は素晴らしいですね。

漱石の詩をそのまま小説にしたような美しい作品です。何度読んでも感動します。

漱石が得意とする漢詩が現代文になり、その文章が一枚一枚の絵を構成し、その絵がフレームになり、そのフレームからなるコマがゆっくり流れる鮮やかな風景と人間模様を描いた作品であると感じます。

作品の中で、熊本のある峠道にある茶屋で耳にした女性の水死から、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』に出てくるオフィーリアを描いたジョン・エヴァレット・ミレーの女性の表現の美しさを語りながら話が広がって行き、最後に、那美さんの元夫に対する“憐れ”さが表現された表情を見た画工の気分で終わる作品です。

一枚目の写真が、そのミレーの作品です。そして、次が、ルーブル美術館で僕の目をいつも引き付ける作品です。