”通信・放送の在り方”に関する懇談会座長の松原聡氏のインタビュー

日経コミュニケーション、2006年7月1日号に"通信・放送の在り方"に関する懇談会座長の松原聡氏のインタビューが記載されている。

この通信放送の融合に関しては、いろいろな見方がありますが、このインタビューで私がポイントであると思ったのは次の点です。

 ・この分野に関する法律は、総務省の中だけでも9本ある。
 ・しかも、それが通信と放送の政策基盤が縦割りである証拠である。
 ・これをレイヤ(横割り)の規制に見直すべき。

この縦割りの法体系を崩すことがが、通信・放送のビッグバンである、という内容ですね。具体的な、各論の1つであるNTTとNHKの組織論に関しては私も疑問がありますが、上記問題点の指摘は非常に重要であると思います。

 ただし、上記法律以外にも、通信の秘密に関する法律やコンテンツ規制に関する法律が、通信と放送が技術的に融合されかつ運用されてきた時の問題をどうするか、という基本的な議論も必要であり、議論の継続こそが必須である、と思いますね。ついつい、見かけ上簡単そう、かつ利権にからむNTTの組織論などに話が行きがちですが、各省庁縦割りの法律を中心とした新の見直しに向けた議論の継続がまず必須ですね。
小柳恵一