Enterprise SOA: Service-Oriented Architecture Best Practices

アメリカでよく読まれている本、ということで購入し、初めて手にして、ぱらぱらと見た時は、なんだか中身のない本かと思いました。しかし、読んでいると著者の高い技術能力を裏づけにしたSOA論であることが分かり、本気で読み始めています。なお、400ページもあるので簡単には読み終わりそうもありません。

例えばCORBAなどの分散技術がビジネスで展開されているサービスから見ると余りにも書け離れた技術そのものであるとしている。ビジネスから見て大切なのは、サービスであり、サービス側と技術側の人たちが机を並べて議論でいるためには、CORBAなどの過去の技術では困難である、との立場から、そのギャップを埋めるコンセプトとしてSOAを位置づけている。その様な話を言語やコンピューティング技術を含めて整理しているのが気に入りました。

なお、著者も著書で述べているのですが、読者は、
Tnanenbaumの著書"Distributed Systems"
 http://mixi.jp/view_item.pl?id=484489

Coulourisの著書"Distributed Sytems"
 http://mixi.jp/view_item.pl?id=512792

を分かることが必要であるとしている。

後者は、僕がDistributed Systemsの講義の教科書として使っているものです。

しかし、SOAそのものの話になると、やなり読むには少し耐えない、つまりこんなにくどくどと書かなくても2-30ページもあれば十分ではないか、という内容を300ページに渡って書いている、という感じを受けました。

つまり、面白く読めたのは前半の100ページ程度でした。