フラット化する世界(上巻・下巻)

トーマス・フリードマン著、伏見威蕃訳、日本経済新聞

著者であるジャーナリストの目を通して、世界で起きているパラダイムシフトを垣間見せてくれるのが嬉しい。僕が知っていたことをさらに深めてくれ、また、知らなかったこと事柄については見識を広げてくれる本であると思います。

それにしても上巻にあるフラット化の要因分析は面白い。僕が疎かったインドに関する話が興味を引きました。ソフトウェアをアウトソースするというのは結構大変な作業ですが、それが何故アメリカとインドで上手く言っているかについての歴史的な見地からの洞察が面白いですね。

米国のバブルが弾けた時代に起きた米国在住のインド人と、そして当時たまたま問題になっていた2000年問題に向けた単純なソフトウェアのバグ取りなどに関わる成功例が1つのトリガになっていた、というのが面白い。

他にもUPTに関するインソーシングなどにもビジネス展開の1つの極みを見ているような気がしました。