科学のダイナミックス―理論転換の新しいモデル

1980
サイエンス社
村上 陽一郎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781900828/mixi02-22/

近年の物理学が大きく変化している中、つまりM理論やループ量子重力学などのダイナミックな動きが起きている中、現代の哲学はどのような見方をしているのかに興味が湧いてきました。そんな中、まずは、少し古い本ですが、本書を読んでみました。

本書は1980年に出版されていますので、そこで題材にされている物理的理論は古典物理学を中心にほんの少し量子力学的なとらえ方をしている程度です。そんな中で村上氏は、ベーコンによって確立された帰納主義が万能的な知識体系ではないことを示しています。つまりデータ偏重主義の問題点を示し、近年の革命主義と呼んでいるいくつかの理論などを紹介しています。その中には、知のアナーキズムを提唱するファイヤアーベントなどの考えを示すと共に、それらを発展した村上氏の科学論が展開されいます。

これから科学哲学を少し勉強したいと思っていますので、そのトリガとして参考になったと思っています。

次は、ファイヤアーベントの知のアナーキズムに関する本でも読んでみることにします。