昔からの疑問が解ける時

は嬉しいものです。

雑誌釤ニュートン釤2007年6月号の特集「天文学11の革命」にいろいろと面白い話があり楽しく読ませてもらいました。

昔から、頭の隅に疑問に思っていたことがありました。つまり、ハッブルが宇宙の膨張を天体を観察して発見した、という事実です。銀河が遠ざかって行くのだから光の波長の変化が観察されることによりわかる。可視光線が赤色に近づく、という説明を何度も耳にしたりしていました。

しかし、これおかしいと思うのです。どうして地球にいるハッブルがその変化をわかるのか、僕には理由がわからなかったのです。変化がわかるためには対象とする光の元の波長を知らなくてはいけないのです。それが理解できませんでした。

それがこの雑誌に記載されたハッブルの論文にあった写真を見てでわかったのです。

上記の説明は、結果論であり、ハッブルが観察したのは、地球に届かなかった光、つまり暗線を観察して分かったのです。そうなんですね。それなら地球にいるハッブルでも観察できるんです! この論文の写しを見て今までの疑問が解けました。実にうれしいです!!


つまり、暗線は、光を発する恒星が表面に持っている物質により特定の波長をもつ光を吸収する特性があるために、地球にとどかずにその波長の部分が暗くなってしまうのです。

たとえば、太陽のような恒星の表面にはナトリュウームやカリュームなどが存在し、それらは特定の波長を吸収してしまい、外にでないのです。

ハッブルはカリュームが吸収する波長に着目したんですね。その波長のずれが遠い銀河が示す暗線の波長が大きくずれることを見つけたのです。カリュームが吸収する波長は地球上でも同じ現象を起こすので地球上でわかるんです。

そういえば、 http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=123069&id=764409 にも書いたのですが、Lee Smolinが記した最新の本にあるように今年の夏にNASAからある実験システムを乗せて打ち上げられるようです。

その実験システムは、二つの異なる周波数をもつガンマ線をある決まった周期で発信する宇宙の遠い彼方にある恒星から届く時間を測定するための装置です。

その実験で、その決まった時間間隔で発信される異なる周波数の光を観察すると、その時間間隔が広がっていることを観察するための実験装置です。

これがもし観察されると大変なことが証明されることになります。

そうなんですね。100年ぶりにアイシュタインの特殊相対性理論が誤りである。つまり近似値でしかない、ということが証明されることになります。光速は周波数によらず一定である、ことが近似値である。今の、低温になった宇宙でのも近似値としてしか成り立たない、ということが証明されることになります。

この意味は実に大きいですね。

アイシュタインの特殊相対性理論が覆る、ということは、現在議論されている超ひも理論の根底が崩れ去る。つまり大きな見直しが必要になる、ということになります。

しかし、これにより、宇宙誕生の高温時に発生したインフレーション(ビッグバンの前に発生した現象)の説明が可能になります。その時の光の速度が途方もない速度であったためにインフレーションが発生した、という説明ができるわけです。

それにしても、上記実験結果が待ち遠しくもあります。新たな発想の転換が必要なわけですからね。