昨日書いたLloyd氏の最新の本を読んで

昨日書いたようにLloyd氏の最新の本を読んで、考え方を一応つかんでから、Deutsch とLloydの間でやりとりした多元宇宙論を読んでみました。

http://meche.mit.edu/documents/slloyd_deutsch_debate.pdf

このやり取りはいいですね。Penrose氏の考えを知っている事を前提に、decoherenceしなかった別の世界にPeonroseをおくあたり、ユーモアの極み、と感じました。

どちらの議論が勝った負けた、というよりもまずは、その議論そのものの価値を認めたいです。

Deutschの多重世界には昔から疑問があり、PenroseのObjective ReductionやLloydのdecoherenceの考えに納得している立場なので、このやりとりで最後の手紙に書かれたDeutschの意味がやはり掴めない、というのが僕の実情ですね。なお、Deutschが指摘しているように僕の周りには哲学者はいません(笑)

また、PenroseのObjective ReductionとLloydのdecoherenceの表現の違いはあっても、その意味するところの違いが僕には分からない、量子力学上同じ事を言っているように思えますね。ただし、LloydはPenroseのように意識への応用に関して懐疑的である、ことは確かなようです。