インフレーション宇宙理論
なぜビッグバンは起こったのか―インフレーション理論が解明した宇宙の起源
1999
早川書房
アラン・H. グース, Alan H. Guth
インフレーション宇宙を提案し推進した中心的な人物であるアラン・H. グースが書いた本です。
10年前に出版されたので内容は古いのですが、アラン・H. グースが標準ビッグバンが示すモデルの問題点をどのように解決しようとしたかをが書かれているので大変興味深く読むことができます。
内容的にはアラン・H. グースが提案した古インフレーション宇宙論と、そしてそのモデルに内在している問題を解決するための新インフレーション宇宙モデルまでか書かれています。
本書が出版された以後、インフレーション宇宙論に関するいろいろな展開がなされていますが、僕は、その中ででも光速変動理論に興味があります。
光速変動理論が実験(本年か来年頃)により明らかになれば、アイシュタインの特殊相対性理論が示す、光速一定が単なる近似であることが示されることになります。ただ、特殊相対性理論の最も重要指摘である情報は光速よりも早くは伝わらない、ということは変わりませんし、むしろその指摘の方が大切ですね。