秋田県散歩
司馬さんの街道をゆく“秋田散歩”を片手に、秋田県の日本海側を散策しました。
山形県から青森県へドライブする途中に寄ったことになります。前日の宿である山形県飽海郡遊佐町にある酒田屋旅館から日本海沿いに走り、秋田との県境を越えた所に位置する象潟(きさかた)に寄りました。
酒田市に泊まった松尾芭蕉が奥の細道の最北端の場所として訪れた象潟とそこにある蚶満寺(かんまんじ)の散策を楽しみました。司馬さんが訪れた頃は、蚶満寺の住職をされていた方が司馬さんの戦友であった、と“秋田散歩”に書かれていました。その蚶満寺は、その象潟に建っているんですね。
松尾芭蕉、西行法師や北条時頼が訪れたころは、この象潟は九十九島のように入江に浮かぶ島々に囲まれた景勝地であったようです。松尾芭蕉が訪れてから百数十年後に起きた地震で海が隆起し、今のように入江が陸地になり、また違った景勝地になっています。
蚶満寺を後にして、夏祭りに忙しそうな秋田市を通り過ぎ、菅江真澄などが関わった旧奈良家住宅を訪れました。18世紀中頃に建てられた豪農家の遺構です。司馬さんが、キャッチボールができるほど大きな土間がある、と表現していましたが、土間に特徴のあるいい建物でした。
さらに北に走り、男鹿半島に立つ寒風山頂に登り、男鹿半島や八郎潟を眺めた景色は壮観でした。
寒風山頂から男鹿半島側を眺める。
寒風山頂から八郎潟を眺める。
この日は、能代市を通り左手に風の松原を見ながら北に走り、青森県との県境にある白神温泉ホテルに泊まりました。東に白神山地が、西に日本海が広がる美しい場所でした。
白神山地を眺める。
日本海の夕陽。